久しぶりの『鐘ヶ岬』です。
座敷舞の会等では、素で舞うことはありましたが・・・、
衣裳付けで鐘ヶ岬を舞うのは、何年ふりでしょう?
たしか・・・???
フランス・エビアンで舞って以来!
10年ぶりです。
好きな曲ですが、
衣装を付けて舞う!となると やはり・・・色々と考えてしまいます。
地歌舞ですので、衣裳はどのようなものを着ようと 基本的には舞手の好みとなります。
今回は、若禄之師の『ゆき』との対比のため、
わたくしは 華やかな娘のいでたち・・・、
高島田の鬘に、振下げ帯、そして 定番のしだれ櫻の振袖の衣裳となります。
では、その歌詞をご紹介いたしましょう。
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― 地歌 鐘ヶ岬 ―
鐘にうらみは数々ござる 初夜の鐘をつく時は 諸行無常と響くなり
後夜の鐘をつく時は 是生滅法と響くなり
晨朝の響きは 生滅滅巳 入相は寂滅為楽と響けども 聴いて驚く人もなし
我も五障の雲晴れて 真如の月を眺め明かさん
言わず語らず我が心 みだれし髪の乱るるも
つれないはただ移り気な どうでも男は悪性もの
さくらさくらとうたわれて いうて袂のわけ二つ
つとめさえただうかうかと ああどうでも女子は悪性もの
都育ちは蓮葉なものじゃえ
恋の分け里 かぞえかぞえりゃ 武士も道具を伏せ編み笠で
張りと意地の吉原 花の都は唄で和らぐしき島原に
勤めする身は たれと伏見の墨染め 煩悩菩提の撞木町より浪花四筋に
かよい木辻に禿立ちから 室の早や咲き それがほんに色じゃ
ひい(一)ふう(二)みい(三)よう(四) 夜つゆ雪の日 しもの関路も ともにこの身を
なじみ重ねて 中は丸山ただまろかれと 思い染めたが縁じゃえ
本調子手事物
菊岡檢校(石川勾当説あり)作曲
別称『新娘道成寺』