天橋(あまはし)も 長くもがも 高山も
高くもがも 月読(つくよみ)の
持てる変若水(をちみず) い取り来て
君に奉(まつ)りて 変若(をち)しめむはも
万葉集 作者未詳(巻13-3245)
来年の勅題は、“月”です。
月と若水(をちみず)は、大変深い関係にあります。
若水会・おちみずかいは、私の門人の会のなまえです。
実は・・・
新しい年のためのお稽古扇子を作るため、来年の勅題である“月”を少し考察しようと思い調べ始めました。
毎年、その年の勅題に因んだお扇子を創ってお弟子さん達にお稽古扇子として配っています。
このお扇子のデザインを考える?・・・
というのが、なかなか
苦痛でもあり、楽しみでもあるんです。
ギリギリにならないと腰を上げれない私は、いつも12月の声を聞くと慌ててお扇子づくりを始めます。
今年も、明日・12月の声を聞いて慌て始めております。
来年は、若水会の20周年の年
そして、テーマは、“月”
変若水(をちみず・おちみず)とは、飲めば若返ると言われる水。
新春一番に汲む聖なる水のこと。
古来、月の不死信仰に大きく関わってきた水です。
“若水会”という名前の由来は―
ひとつは、
山村流の“若”の水の流れ・・・。
そしてもうひとつは、
舞の道を精進するにあたり、いつもこの“若水・おちみず”を汲む気持ちで取り組みたいと思い・・・、
会の名前にしました。
なにか、不思議な縁を感じます。
気持ちも新たに、新しい年の準備に取り組みたいと思います。
そして、いいお扇子が出来るように・・・
月・若水について、
もう一度考察しなおしたいと思っています。