すっかり秋らしくなってまいりました。
奈良では、
正倉院展が始まり、いよいよ本格的な行楽シーズンを迎えました。
遷都1300年の記念行事があちらこちらで催され、
連日たくさんの方で奈良の町は賑わっております。
奈良から西大寺に向かう近鉄電車の窓からは、
ただただ広い野原の中にポツンと立つ大きな『平城旧跡』の立て札が・・・。
他は、大極殿の柱の鮮やかな朱の色がやたら目に付くぐらいで、
ああほんまになんにもないなあとおもいながら、
ぼんやりと・・・のんびりとした気持ちで電車に揺られるのが常でした。
ところが今年は様子が違います。
本日も平日にもかかわらず、
その広い平城旧跡をたくさんの観光客が巡っておられ大変賑わっていました。
その様子を眺めるたびに今年が遷都1300年であることを認識するとともに、
なにか不思議な感じがいたします。
あまりにも今まで慣れ親しんできた風景と違うからでしょうか・・・。
今日は、その人々の賑わいが・・・、はるか1300年前の賑わいかのような錯覚に教われました。
ふと・・・、
古代の装いをした奈良時代の人々が平城旧跡を歩いているような感覚に襲われたのです。
たくさんの方が奈良を訪れてくれ、
しかも、昨年までほとんど人が訪れなかった平城宮跡にもたくさんの人が足を運んでくれたので、
ふと・・・、
当時の活気がよみがえったのでしょうか。
今年だけの盛り上がりに終わらず、
遷都1301年以降も奈良を訪れて、奈良のよさを知ってくれる人が増えることを願います。
それには、
わたしたち奈良に住む人が奈良の本当のよさを知り、誇りに思うことが大切なように思います。