『手は第二の目』
千の手を持つ千手観音さまは、千の目を持つと言われています。
ですから、千手千眼観世音菩薩さまとよばれています。
ひとりでも多くの衆生を救う為に千の手を、
そして、
ひとりでも多くの衆生の苦しみを見極めるためにその手に千の眼をつけた、
とされる観音さまです。
1000本の手が付いている菩薩様もいらっしゃいますが・・・、
四月堂のそれもそうだったように、
十一面四十二臂とするものが一般的だそうです。
四十二臂の意味については、
胸前で合掌する2本の手を除いた40本の手が、それぞれ25の世界を救う力があり、
「25×40=1,000」・・・で千手観音だそうです。
私達舞踊家にとっても、手は大変大切な表現手段です。
私は、仏像のことはよく分かりませんが、
いつもそのふくよかで慈悲深い『御手』・『掌』・『指』に心魅かれます。
日本の舞踊は、西洋のものと違い、身体を衣で覆うので・・・、
手・それも指先の表現が大変重要です。
仏様の掌、特に観音様の掌は、少し女性的なイメージがあるせいでしょうか・・・、
清楚でいながら、色気があり、そして、力があります。
そんな、表現が出来たらどんなに素敵でしょう!!!
千の力を持つ千手観音様に、ぜひあやかりたいものです。
『指先は、外に出た脳』ともいいます。
私の好きな言葉に、
『神は細部に宿り給う』があります。
指先から、匂いこぼれるような舞・・・。
そのイメージを大切に、精進してまいりたいと思います。
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