1月6日の舞い初めが終わり、
11日から本格的な若水会のお稽古が始まりました。
昨年ブログでも申していましたように、例年の如く・・・制作に取り掛かるのが遅かった為、
新しいお扇子が、舞い初めには間に合いませんでした。
でも、8日にお扇子が届き、11日の稽古始めには何とか間に合い、
おかげ様で、弟子達に今年のお扇子を手渡すことができました。
京扇堂さま!ありがとうございました
今年の勅題は、『火』でした。
毎年、勅題に合わせてお扇子の絵柄を決めるのは、楽しみでもありますが、チョットした苦しみでもあります。
勅題の火と、今年の干支のねずみ(私の当たり年なので・・・)を合わせて、デザインしたいなあと思っていましたところ・・・、
竹取物語に出てくる『火鼠』のことを思い出して作ってみました。
中国では、火山の火の中に「火鼠」がすんでいると信じられていたようです。
体中が長さ60センチの剛毛で覆(おお)われ、
猛火の中でも生きていることができるという空想上の伝説の動物です。
竹取物語では・・・、
かぐや姫が求婚者のひとりである、安部御主人(あべみうし)に対して、結婚の条件として、火鼠の皮衣(ひねずみのかわごろも)を入手してくるよう求めてます。
その結果は・・・、みなさまもご存知のように、燃えない筈の皮衣が燃えてしまい、もちろん結婚はできませんでした。
架空のものだから、手に入るわけがない!と思いがちですが・・・、
実は・・・、
ビックリすることにそうでもなさそうです。
一説には火鼠の皮衣とは、今問題になっているアスベスト・石綿ではないか?と言われているようです。
その歴史は古く・・・、
古代エジプトでは、ミイラを包む布として、
古代ローマでは、ランプの芯として使われていたようです。
マルコポーロの口述によるとされる『東方見聞録』にヨーロッパでは、火に焼けないサラマンダーの皮と知られているものが鉱物である旨の記述があり、これが石綿ではないかといわれています。
中国では、周の時代に征服した西戎からの貢ぎ物として石綿の布が入ってきて、火に投じると汚れだけが燃えてきれいになることから火浣布(火で洗える布)と呼ばれ珍重されていたようです。
日本でも、平賀源内が秩父山中で石綿を発見し、明和元年(1764年)にこれを布にしたものを中国にならい火浣布と名付けたそうです。
チョット、話が余談となりましたが・・・、
石綿というイメージは消していただきましょう━━━━(゚∀゚)━━━━!
話は、今年のお扇子の絵柄の事に戻します。
かぐや姫にゆかりの深い、竹を火山に見立てて―――、
めでたい緋色の竹垣の中に住む、
福をもたらしてくれる可愛いねずみのイメージで作ってみました。
出来上がるまで、色の配色が気になっていたのですが・・・、
明るくかわいらしい色にできあがり!
けっこう気に入っております
今年の若水会のお扇子
――― お題 ひねずみ ―――
人気ブログランキングに参加
クリック、よろしくお願いします
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。