吉野山蔵王堂奉納舞 『島の千歳』

蔵王堂奉納舞 『島の千歳』

吉野山では、この曲を舞いたいとかねてから決めていました。
吉野の袖振山には、大海人皇子(天武天皇)が社前で琴を奏でたとき、雲中に天女が現れて舞を舞い、五度袖をひるがえしたという伝説があります。五節の舞の起源とされています。白拍子・静御前の舞塚が建つ、勝手明神の裏手に立つ神山です。

『島の千歳』は、白拍子の元祖の名前です。水の宴曲という中世歌謡を引用し、水の威徳を謳いあげた壮重な作品です。山村流では、この『島の千歳』の本衣裳のいでたちは、緋の長袴に白の水干、立烏帽子・太刀を身に付けて舞います。まさに、男装の白拍子の舞となります。古代の大らかなで典雅な雰囲気の舞は、明らかに女舞楽的な要素を含んでいます。
宮廷神楽を習ったときに、壮大な大陸からの流れを感じたように、島の千歳を舞うと蓬莱山の上から下界、それも海を見下ろしながら舞っているイメージが広がりました。海と山が一体となるスケールの大きさを感じ、古代へのロマンが広がります。
機会があれば、この曲は吉野山で舞いたいなあ…と、願っていました。この度、ご縁をいただき長年の夢が叶いました。今回の奉納でも、白塗りはしませんが、白拍子のいでたちで舞いたいと想います。

吉野山の地主神を祭る金峯神社で奉納をさせていただいて、ちょうど30年の月日が流れました。その時にいただいた宮司様の言葉が忘れられません。
「女人禁制のない遥か遠い昔は、巫女たちが鈴を鳴らしながら自由に山々を歩いていたことでしょう。この度は舞を奉納していただき、久しぶりに鳴り響いた音楽に山々の神様もさぞお悦びになっているでしょう!」

 

※写真は、宗家の会で舞った時の舞台写真です。二枚目の絵は、葛飾北斎作の白拍子・静です.

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